話題の映画「パラサイト-半地下の家族-」を観てきた

映像
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おはようございます。映画評論家(大嘘)百井桃太です。

 

先週、嫁が映画を観に行こうと言い出しました。

 

僕「何観たいんや?」

嫁「『パラサイト半地下の家族』っていう韓国のやつ!」

 

聞き覚えが全くありませんでした。

 

僕といえば稀代のミーハーで通っている通り流行り物にはフリーライドしまくりますが、それ以外には厳しい一面も持っています。

 

そもそも、映画は嫌いではないですが、

『面白くない映画にお金と時間を掛けるのはノーサンキュー主義者』

だし、

『どうせいずれ地上波初放送とかいって金曜スペシャルで流れるんだから待っときゃええやん主義者』

 

でもあるのでなかなか簡単に映画に行くことはないのです。

 

 

嫁「でも、カンヌ国際映画祭のパルムドール受賞したらしいよ」

 

カッ、カンヌ国際映画祭……!?パッ、パパッ、パルムドール……?

 

これは映画にそれほど興味のない僕でも知っています。

 

一昨年「万引き家族」を観るきっかけになったのも「カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドール受賞」という文言があってこそだったからです。

 

稀代のミーハーは「最高」とか「受賞」とか「ヨーロッパのおしゃれ爆発した都市名」とか横文字にとにかく弱い。

 

「モンドセレクション金賞受賞」に惹かれまくるのもそのせいです。

 

最初は「万引き家族? ただのホームレスの話やろ」と最悪に失礼なことを言ってましたが、「カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドール受賞」の言葉にやられ、観た後はしたり顔で考察してたくらいのゴッドオブミーハーです。

 

 

僕「パルムドール受賞はなかなか……でも聞いたことないしな……他の映画と比べてどうなのかがわからないと観る気にはなりませんね……」

 

嫁「でも米国で『ラ・ラ・ランド』を超える大ヒットスタートで外国語映画興行収入第1位らしいよ」

 

 

ラッ、ラ・ラ・ランド……!? 興行収入第1位……!?

 

僕のゴッドオブミーハーの名に恥じぬミーハー魂を爆発させ、終わった後にしたり顔で考察をさせるまでに至った超名作「ラ・ラ・ランド」の名前まで出してきた。

 

しかも超えてんの?

あと言うまでもなく「興行収入第1位」はゴッドオブミーハーがよだれを垂らしながら飛びつくミーハーホイホイの最強ワードです。

 

僕「『ラ・ラ・ランド』超えで興行収入1位はなかなか……でもまぁ韓国の映画って馴染みがないしなぁ。なかなかそれだけでは観る気になりませんね……」

 

 

嫁「でも、アカデミー賞最有力候補らしいよ」

 

 

アッ…アカ…!?

 

アカ……!?

 

デデデ……!?

 

アカデミー賞……!?

 

僕の知ってる三大賞の一つあのアカデミー賞!?あの!?

(残りはノーベル賞と欽ちゃんの仮装大賞)

 

 

僕「今……なんと?」

 

嫁「アカデミー賞」

 

僕「アッ…アカ…」

 

嫁「最有力」

 

僕「さっ、ささっ、最有力……」

 

いざゴッドオブミーハー出陣!!!!!!

 

 

というわけで颯爽と観に出掛けました。

ちなみに映画館でもらったチラシはこちら。

画像1

 

フォントがねじまきカギュー意識してますね

 

画像2

まあ、そんなことはどうでもいいんですが。

 

見終えてからの感想を一言で言うと、素晴らしい。

 

二時間超というなかなかの長丁場でしたが、その長さも感じないくらいに話に引き込まれました。

 

この二時間の間でポン・ジュノ監督の思惑に何度心を揺さぶられ弄ばれたことか。

 

僕はミステリー系の伏線が回収されたり匂わせがあったりラストや途中の展開に驚きがあったりする話が大好物なので、これは観た方が良いの一言に尽きます。

 

皆さんも是非、観てください。

 

この作品は先入観全くなしで観た方が良いので、ブログやレビューなどをチェックしないで観た方がいいです。

 

どうせ観るならあらゆる情報をシャットアウトしてネタバレされる前に速攻で見に行ってください。

 

この作品はなんでもネタバレ禁止運動があっているらしく、SNSなどでネタバレしないでくださいと監督本人が言っているらしいです。

 

素晴らしい作品なのでできるだけネタバレにならないように内容に触れた感想を言いたいのですが、これから観る方にとっては少しも内容に関する情報を出さない方がいいと思います。

 

 

なのでまだ観ていない方はここから先を読まないでください。

 

劇場で見てから感想を語り合いましょう。

 

ではここから内容に触れた感想を言います。

 

まずはじめに思ったこと。

 

なんで僕は家庭教師のアルバイトをしなかったんだ!!!?

この映画を観て一番強く生まれた感情(おもい)です。

 

なんなん?家庭教師と生徒ってやっぱりああいう事になるんか?

 

「脈拍が早くなってる」とかいう下心ゴリゴリのワードをいうだけで手首を握ったりできるんか?

 

そしてそれで高校生の教え子をキュンとさせる事ができるんか?

 

俺だって教え子の日記読みてえわ!!!

 

「あいつが大学入ったら付き合う。俺は真剣だ」とか言いてえわ!!

 

こんな不平等は世の中にあっちゃいけないと思いました。

韓国女優はあんまり知らないのですがこの教え子の高校生の子がダントツで美人でしたね。

一言で言うと大好き。一言で言わなくても大好き。

 

まぁ、ブロガーとしてまだちょっと映画評論家路線も残されてはいるので、真面目に内容に触れてみると面白いと感じたのは2点。

 

1点目は『半地下』というテーマ。

つまり『地上(高台)』『半地下』というのはそもそも物理的な高さで高低差があるのですが、その高低差がそのまま市民階級の上下と繋がっているという所です。

物理的な高低同様、地上の人間は半地下よりも上流階級の人間であるって事ですね。

監督もそこを意識したんでしょうけど、映画の中でも大雨の中、キム一家の三人が屋外の階段を下るシーンをちゃんと撮っていたのは、豪邸のリビングでくつろいでいた数時間前との対比で、地位的にも物理的にも『地上』から『半地下』に戻って行く事になってしまったということを表していたんだろうなぁと思います。

小説とはまた違ってああいう観ている人にもわかるように意味を込めたシーンを作るのは経験と才能の賜物だと思いました。

 

そして2点目は『家族の対比』

 

これに関してはいろいろな考察サイトを見てもあんまり書いていなかったので僕の勝手な勘違いかもしれませんが、裕福なパク一家と半地下で暮らす貧困のキム一家の一家の対比が書かれているなぁと勝手に感じていました。

 

単純明快に考えれば、豪邸に住み家政婦を雇っているパク一家の方が半地下で暮らし、まともな職もないようなキム一家よりもエンゲル係数も高く、幸せのように見えます。

 

しかし、映画の中でのパク一家は家族同士があまり密接に繋がっていないように見えました。あまり大事にされていないように感じ、家族に反発する娘、妻を愛しているかと言う質問に曖昧な態度を見せる夫、母にあまり心を開いているような描写のない息子など。

 

対して貧乏なはずのキム一家は全員内職しかないような状態でも笑って食卓を囲んでいます。パク一家に取り入る際も、全員でうまく協力し、スムーズにことを運んでいきます。

 

どう見ても一家の団結を感じさせるのはキム一家の方でしょう。

 

裕福であることと家族が幸せであることというのは全くの別問題なのだという監督なりのメッセージだと僕は感じました。

 

 

どうですか?意外と真面目に観てるでしょ?

 

ゴッドオブミーハーを名乗るからには話題作についてはどこに行っても玄人顔して持論ぶちまけられるようにちゃんと観てんすわ。

 

先日書いたビジネス記事も全然ウケねえし、今度これがバズったら映画評論ブログに切り替えていくかな(年間で6本くらいしか映画見ません)

 

とりあえずこの作品に関しては、他の方のレビューなんかを見ると、ほかにも様々な伏線やメタファーがあったようで「なるほど」と驚かされるばかりです。みなさんも是非、劇場で見てください。

 

 

最後に嫁の考察を載せておきます。

 

 

車の中でパンティーを見つけたパク社長が奥さんに耳打ちするシーンと、テントを見張りながらソファーの上でやるシーンで『ドラッグくれ』みたいなこと言ってた所見て全部繋がったわ。

パク一家の夫婦は元からドラッグ、キメセクやりまくっとったんや。耳打ちは『車の中にパンティー忘れる女ってよっぽどやばいやつやろ→やばいってことはヤク中かもしれん→もしヤク中なら薬を持ち歩いてて、車の中にこぼしとるかもしれん→こぼれてたら車内をチェックされた時にやばくない?→その後家宅捜索されたら私たちが普段使ってる薬まで見つかってしまう!』って流れやったんや。

そして序盤でギウが初めてパク一家の豪邸に来た時、家政婦さんが奥さんを何回も呼んでたよね。

あれはラリってたから何回呼ばれても返事せんかったんや。要するにあいつらはヤク中家族やったんや」

 

それを聞いた僕もあまりの説得力に「なるほど……そういう伏線が隠されてたのか」と驚いていました。

 

 

が、誰もそんなことをレビューに書いてませんでした。

 

多分、考えすぎて深読み勘違いマンです。

 

家に帰って二人でレビュー見ながら「アルェ〜??」と二人でとぼけ顔をしていました。

 

でも映画の解釈は自由。

 

みんなも自由に考察しようね。以上。

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