おはようございます。百井桃太です。
最近ニュースを見ていると「内定取消」という物騒なワードが目に入ってきました。
どうもコロナウイルスの影響で業績が悪化した企業が内定取消をするケースが発生しているのだとか。
久々に「内定」という言葉を聞いてふと自身が就職活動をしていたときの事を思い出しました。
当時は就活を地獄だと思っていましたが、今、振り返ると面白いこともたくさんあったように思います。
まずはじめに僕は就活が嫌いでした。
準備が面倒臭いのとプレッシャーがかかるのも勿論要因の一つでしたが、周りの就活生を見るとイライラしてストレスが溜まるというのが大きな原因の一つでした。
そもそも小学校〜高校でも良い子ぶっていたり、どう考えてもそんな器じゃないのに自分を大きく見せようとしている人間が嫌いだったので当然ですね。
就活は「いかに自分をできる人間に見せるか」ですからね。
というわけで今回は腹の立った就活エピソードを一つご紹介します。
とある企業の集団面接に行った時、「あなたが最も尊敬する人は誰ですか?」という質問が出ました。
僕自身、他の面接ではされたことのない質問で、面接の対策なんかも全くしていなかったので完全に初見の質問でした。
しかし僕は発言の順番的に最後から二番目だったので、「まぁ、前の人たちの回答を参考にしてうまいこと答えるかぁ〜」と楽観していました。
その時その場にいた就活生は僕を含めて全部で六人。
僕に到るまでに四者四様の回答が出るはずです。
一人目「私の尊敬する人は両親です!」
あ〜なるほど。
僕は膝を打ちました。「尊敬する人」と聞いて僕は勝手に偉人をイメージしていたのですが、勿論身近な人でも良いわけです。
余談ですが、小学校の時に「あなたの好きな偉人の紹介文を作ってください」という授業がありました。
言うまでもありませんがより詳しく良質な紹介文を作るには資料が必要です。
みんなこぞって図書館に群がり、「織田信長」とか「徳川家康」とか「高杉晋作」とかそういった著名人の偉業紹介本はすぐになくなってしまいました。
出遅れた僕が「偉人コーナー」に行くとそこにポツリと一つだけ残されていた偉人伝は「マルコ・ポーロ」のものだけでした。
THE・誰?
当時の僕は思いました。
今の大人の人でも名前だけで実際何をやったかは知らないという人が多いんじゃないでしょうか。
当時の僕はマルコポーロに関して好きな偉人どころか、そもそも知りもしませんでしたが
「マルコポーロは好きじゃないし知りもしないけど、丸ボーロは好きだし、こいつで良いか」
という子供ならではの柔軟な発想(?)で乗り切りました。
ちなみに丸ボーロとはこれです。
そして僕はミルクボーロも大好き。
閑話休題。
二人目「私の尊敬する人も両親です!!」
「も?」
就活の集団面接では前の人間と同じような事をいうってパターンはなかなかありません。
オリジナリティに富んだ回答が求められている事からそういった流れになりやすいのでしょうが……。
でもまぁしかし「尊敬する人」だからなぁ。
人とかぶったから変えるようなもんでもないし良いのだろう。僕はそう思っていました。
三人目「私の尊敬する人は、ちょっと前の方と被ってしまうのですが……」
嫌な予感がしました。
三人目「両親です」
はい出ぇた。
これはもう僕の「就活ストレスアンテナ」がビンビンに立ち上がりました。
これもう絶対なんかの有象無象面接ハウツー本か「就活のキホンのキ!」みてえなサイトに書いてあんだろ?
なぁ?
「尊敬する人は?」の攻略法で「両親」ってどうせみんな刷り込まれたんだろ?
みなさん、どうですか?
僕はこういうのが嫌いなんです。
就活生なんて、せいぜい二十数年とかしか生きてない青二才、女版青二才の集合体ですよ?
全員が全員HOME MADE家族みたいに親にしっかり感謝してるわけがないし、親をしっかり尊敬してるわけがないじゃないですか?(ゴリゴリの偏見)
家に帰ったら
「これ洗濯しといてっていったじゃん!!」とか
「今日のおかず煮物〜?ご飯進まねーよ」とか
「お父さんの浸かった後のお風呂とか絶対無理なんですけど!!?」とか
「お父さんと一緒に洗濯回さないでっていったよね!!?」とか
「今月の仕送りまだ!?」とか
親に小言を抜かす割に、夏休みに友達と旅行に行くとき、つまり金を無心するときだけ猫撫で声を出して
「絶対後からバイト代で返すからぁ〜。ねぇ〜ほねがぁ〜い」
と甘ったれる体は大人、頭脳は子供の逆コナン的な甘えんぼなんです。
それが大学生なんです(ゴリゴリガチガチの偏見です)
それをこういうときだけいい子ぶって「尊敬する人は両親」とか虫が良すぎるでしょう?(別に僕自身が家庭環境に問題を抱えていて捻くれて両親を嫌悪しているとかいうわけではないです)
そして四人目。僕の直前です。
僕はこの四人目には少し期待をしていました。
だって「両親」が攻略法なのはわかったけど流石にそろそろきつくない?
四連チャン「両親」は流石に心証悪くない?
前の人と同じ事いってるだけやないかって思われるんじゃない?
と思ったからです。
察しの良い就活生ならそろそろ別のことを言ったほうがいいのでは……?と思うはずでしょう。
どうする?どうすんの四人目のメガネ男子さん?
四人目「私の尊敬する人はお父さんお母さんです」
言い方変えてアレンジ利かせた感出すなよ
全然変わってないんよ。しっかり前者と一緒なんよ。しかも言い回しが稚拙になっとるんよ。
それで「どうだい、この苦境を機転を利かせて乗り越えたぜ」って堂々たる顔をしちゃダメなんよ。
もうここまでくれば僕のストレスはマックスです。
前の人の言い方を参考にしようと初めは思っていましたが、ここまで愚弄されては追従してられません。僕は僕のアイデンティティーを示す。それで落とされるなら、そんな企業はこっちから願い下げだぜバカヤロウ!!!
面接官「はい、では次は百井さんお願いします」
僕「はい、僕の尊敬する人は松本人志さんです」
場に緊張が走りました。
将軍が侍の前を通り一人ずつに「苦しゅうない」と声をかけ、その度に一人一人が「ははっ!」と恭しく膝をついていたのに、突然一人だけが何も言わずに将軍の顔に唾を吐いたかのような静寂が走りました。
同時に僕の心の中も大パニックに陥っていました。
周りに緊張が走ったせいではありません。
見切り発車で「松本人志」と言ってしまったせいです。
勿論、子供の頃から松本人志さんが大好きで芸人を志した時期があるくらい熱をあげてはいましたが、その話をどうまとめて話すかまでは全く考えていなかったのです。
結論、僕のミニマム脳みそから飛び出したのは「面白くて、元気を与えてくれるからです」と言う小学生レベルの回答でした。
そして六人目。
僕は理由づけこそ落第だったかもしれませんが、この右に倣えの風潮に風穴をブチ開けた達成感だけは感じていました。そして、僕の次、ラストの六人目の精神に直接語りかけていました。
僕(六人目のそこそこにかわよき女の子よ……聞こえますか……
五人目のそこそこシュッとしている僕です。
今あなたの精神に直接語りかけています。
今の僕を見ていましたか。堂々たる姿だったでしょう。
周りに流されることなく自分の思いを伝えるのはすごく気持ちの良いことですよ。
自分に嘘をつかないというのは人生の中でもすごく大事なことですよ。
あなたも是非自分の思いを素直に伝えてみてください。
きっとうまく行くはずです。
さぁ、あなたも自分の思いを解き放って、自分の思いをさらけ出し
六人目「両親です!」
はい有象無象
そこそこかわよき彼女は精神に語りかけている途中で即「両親です」と言ってました。
明らかに「一人なんかアウトローな奴が変なこと言ったけど、私が頑張ってこのおかしな雰囲気を戻すね!!」と言った感じの気合いの入りようでした。
え?僕が悪いんですか?ハァン?
まぁでも結局その面接は合格したんですけどね。
ほら、アウトローおじさん大勝利じゃん?
最後に知らない人のためにHOME MADE家族を曲を貼っておきます。相変わらずいい曲。
というわけで就活の個人的な思い出もまた今後語っていきたいと思います。
僕が今後シリーズで語っていきたいのは、「トイレで出くわした変人シリーズ」「うんこシリーズ」「就活シリーズ」の3シリーズってことですかね。
一体、僕は何ブロガーなの?(自問自答)
「僕の思い出就活シリーズ」続編はこちら↓
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