日本語力の崩壊が人間関係まで崩壊させた話

思い出
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どうも、今日は日本語力の大切さについて語らせていただきます。

 

皆さんはご自身の「日本語力」に自信がありますか?

 

ここでいう「日本語力」とは語彙力や文の構成力を全てひっくるめて「日本語を正しく使う力」です。

 

人間は言うまでもなく、超能力者でもない限り他人の心は読めません。つまり、他人に自分の意思を伝えようと思えば必ず「言語」が重要になってきます。

 

そんな中で正しく言語を使う力がなければ、自分の意図が正しく相手に伝わらずとんでもないことになってしまうこともあります。

 

だから、日本人としての言語力、つまり「日本語力」は大事になってくるのです。

 

突然めちゃめちゃ有益なブログみたいな導入をかましましたが、このブログは無益の境地ブログなので、ここからは私、百井桃太の「日本語力の大切さを痛感したエピソード」を自分語りします。

 

 

 

あれはそう……中学2年生の夏でした……(遠い目)

 

 

当時の僕は中二なので言うまでもなく多感な時期でした。内には沸々と異性に対する興味を湧き上がらせながらも全くモテないため、欲望を持て余す日々。

 

好きな娘が出来ても、

 

欲望猿
欲望猿

あ〜、あ〜、好き〜、どしよかなどしよかな

 

とちょこまかちょこまかやっている内にすぐに運動部のエースに掻っ攫われる始末。そして家で運動部のエースへ恨み節。(ちなみに僕も野球部だったのですが、メガネ・坊主・部内で一番ヘタクソ・努力しないというモテない要素を欲張り放題した運動部カースト最下位だった)

 

そんな折、中二から新しい授業の形態が始まりました。

 

それが「選択授業」というものです。

 

これは「体育」「音楽」「家庭科」などのいわゆるサブ教科の中から自分が学びたいものを選び、その選択授業の時間はクラスの垣根を超えて同じ科目を希望したもの同士でその授業を受けるという、自主性に富んだ新しい授業形態でした。

 

クラスの男子がこぞって「体育」を選ぶ中、当時からギターを始めクソカッコつけていた僕は1人フォークギターをみんなで弾くというのがテーマだった「音楽」の授業を選んでいました。

 

友達から「おい百井も体育にしようぜ!」と言われるも、ゴリゴリの自意識と厨二病を発揮して

 

欲望猿
欲望猿

まぁ、今ギターやってっから?

 

学校の時間で音楽理論学べるならギターの上達も早くなるしみたいな感じかな?

 

ほら、ギター始めてっから俺

 

とか言ってました

 

 

というかなんでブログを書きながらあの頃を回想して精神的ダメージを受けなあかんのですか

 

 

思い出させないでくれよ僕の厨二語録を……(自業自得)

 

 

話を戻しまして、そんなこんなで「音楽」を選択した僕。やはり周囲には男子などほとんどおらず女子ばかりがいました。

 

みんなギターに初めて触れる中で、ギターを薄皮の薄皮の薄皮程度だけ齧っていた僕は

 

 

欲望猿
欲望猿

へえ〜、「G」コードね

欲望猿
欲望猿

ふーん、この曲、こっからこう展開すんのね

 

とか何もわからないくせにほざいてました。

 

精神ダメージ蓄積するなぁ……

なんだこの「すてみタックル」みたいな記事は……。

しかも、リターンはない。

どちらかといえば「わけもわからずじぶんをこうげきした!」の方か……。

 

 

閑話休題。

 

 

そんな女子ばかりのクラスの垣根を超えた授業の中で、モテない僕も一つのグループに所属し、休憩時間などに話をするようになりました。

 

他クラスの女子4人と僕というヤンマガのハーレム漫画か?と思うような状況。そんな中で、他クラスのヒカルちゃんと話すようになりました。

 

ヒカルちゃんは同じ小学校から来ていましたが、ほとんど話したことはないいわゆる「顔見知り」でした。少々失礼かもしれませんが、容姿も性格も特に目立つようなタイプではなかったので、女子のカーストの中でもまさしく「中間」に位置しているような女の子でした。

 

顔が可愛いか、胸が大きいか、自分にボディタッチしてくれるか、どれかに当てはまる女子にしか興味がなかった中学生の僕(クズ男の中のクズ男)は当然ヒカルちゃんのことを意識したこともありませんでした。

 

そして、そのグループで話すようになり、選択授業も何度か過ぎたある時。

 

選択授業の休憩時間だったと記憶していますが、何かをきっかけに突如恋バナが始まり、そんな中ヒカルちゃんが僕に向かってこう言いました。

 

 

ヒカルちゃん
ヒカルちゃん

例えば、例えばの話やけど

私が百井くんのことを好きって言ったらどうする?

 

ん……?

 

 

流石に恋愛経験のない青二才の僕でも引っ掛かりました。

 

 

そして頭をフル回転させる異性に貪欲な猿の中坊。

 

 

欲望猿
欲望猿

「例えば」という前置きがあったことはまず置いておいて、「私が百井くんのこと好きになったらどうする?」と今、ヒカルちゃんは言った。これはどういった心理の元発せられた言葉なのか?冗談なのだろうか。でも待て。この中学生という相当に多感な時期に、興味もない異性相手にそんなリスクの高い冗談を言うだろうか?ただでさえ恋愛沙汰となると、週刊文春の記者くらい食いついてくるやつばっかりの中学校という場所でそんなことを言ってしまえば、からかいの対象になることも有り得る。つまりリスクが高い行為だ。百歩譲ってこれがカースト上位の男の扱いに長けた女子ならば、まだ「思わせぶりな言葉を吐き散らかして男子を自分の掌の上で踊らせて飼い殺して愉悦に浸るという悪趣味極まりない性質」を持っている可能性もあるが、ヒカルちゃんはそんな女子とは違う。ここまでのリスクを背負ってこんなことをいうメリットとは何なのか?

 

 

00:00:00:02

経過時間、ここまででコンマ2秒程度です。

 

欲望猿
欲望猿

考えうるメリットは一つしかない。「相手に自分の本意気の好意を匂わせることができる」。これだけだ。人間心理には「好意の返報性の原則」があり、基本的に自分に向けられた好意は相手に返したくなるものだ。例に漏れず僕も自分に執拗にボディタッチしてくる女子が大好きだ。完全に人間心理の奴隷状態だ。つまり言ってしまえば「相手に好意を匂わせることができれば、恋愛が成就する可能性が上がる」ということだ。これはつまり、要するに、簡単に言ってしまえば……

 

00:00:00:84

 

 

欲望猿
欲望猿

ヒカルちゃんは僕のことがしゅき!!!!??

 

 

00:00:01:04

 

言葉が鼓膜から脳神経に伝達され、意味を咀嚼し約1秒、僕はそこまで辿り着きました。

 

 

しかし、ここでそのままヒカルちゃんの言葉を簡単に鵜呑みしていいのか?心の中のリスクヘッジ担当大臣が出てきました。

 

欲望猿
欲望猿

待て。そんなに簡単な話なのだろうか?ヒカルちゃんの表情を見てみろ。至っていつもと変わらない。本当に僕のことが好きで、好意を伝えたいという下心に基づいてそんなセリフを言っているのだとすれば、多少なりとも顔が紅潮したりこわばったりするのではなかろうか?好きな相手を目の前にして、こんなに平常な顔をしてそんなことが言えるだろうか?これはもしかすると本当にただの「話題の種の一つ」として唯一の男子である僕に振っただけではないのか?だとすればここで僕がヒカルちゃんを意識しまくって「あ、え?えっ?」みたいに動揺を丸出しするとめちゃくちゃかっこ悪いではないか。「え?例えばって言ったよね?百井くん何でそんなに動揺してんの?」とか言われたら死ねるほど恥ずかしいではないか。ということは安易に「ヒカルちゃんは僕のことがしゅき」などと結論づけるのは悪手。ここはとりあえず至ってクールに、クール&クールに男子の余裕を醸し出しながら軽い感じで「え?ヒカルちゃんが僕のことを好きだったらって?なーに言ってんのさ?そもそもヒカルちゃんみたいな娘が僕のことを好きになるわけないじゃないか。僕みたいな虫けら男子をさ」と謙遜して返すのがいいのではないか。そうだ、どう考えてもそれが第一レシーブとしては無難&無難だ。それで行こう

 

00:00:01:56

 

僕はそう判断して口を開きました。

 

 

欲望猿
欲望猿

え?ないやろ

 

 

 

動揺していたせいか、少し、いやかなり端折って返答してしまいましたが、これはちゃんと書くならば

「え?(ヒカルちゃんが僕のことを好きだなんてそんなはず)ないやろ」

という意味でした。

 

しかしこの言葉を吐いた瞬間、世界は一転しました。

 

みるみる硬直していくヒカルちゃんの表情

 

画像1

 

そしてみるみる般若のように吊り上っていく取り巻き女子の眉毛

画像2

い、一体何が起こったのか?

 

僕は急激な気温の変化を察知し、自らの言動を振り返り、そして気付きました。

 

 

待って、これとんでもない勘違いされてない?

 

 

僕はあくまで

「え?(ヒカルちゃんが僕のことを好きだなんてそんなはず)ないやろ」

と言ったのですが、普通にこの会話の流れで考えれば

 

「え?(ヒカルちゃんが僕のことを好き?いやいや、ヒカルちゃんは僕のタイプじゃないし、どう考えてもなしやわ。うん、無理無理。)ないやろ」

 

と取られているのではないか。

 

そこまで至った時に取り巻き女子が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有象無象女子
有象無象女子

百井くん、ひどすぎ……

 

 

 

 

待って、冤罪だって!!!!

 

 

やっぱり勘違いされていたのです。

 

慌てて僕は弁解しましたが、その焦りようは我ながら「やばい雰囲気になっちゃったから急いで取り繕おうとするスネ夫みたいなやつ」の感じでした。どう見ても信用できないやつの弁解でした。ありがとうございました。

 

ということでそれから、選択授業の時間はハブられるようになり、人間関係まで崩壊しました。今思ってもあれは僕の日本語力のなさが悪すぎたと思います。ヒカルちゃんもその後、どこかよそよそしい態度になり、やがて話すこともなくなってしまいました。

 

言葉一つで天と地ほど印象を変えてしまう言葉の恐ろしさを痛感した出来事です。

 

 

あの時もし、日本語力がめちゃめちゃに備わっており

 

欲望猿
欲望猿

ヒカルちゃんが僕のことを好きだったらどうするかって?

はは、例え話だったとしても今そんな言葉を聞けただけで夢みたいで

しいよ。

心の中がジワリとあったかくなったような気がして、恥ずかしいな。

うーん、具体的な回答ができてなかったね。

ヒカルちゃんが僕のことを好きだったら、それだけで僕は嬉しいよ。

今、ここで答えられるのはそのくらいかな。

え?顔赤くなってるって?

ちょっと、男子をからかうのはやめてくれよ。

恥ずかしいじゃないか。

話は変わるけど今夜は月が綺麗ですね

 

 

と言えたら、今僕の隣にはヒカルちゃんがいたかもしれません。

 

皆様も言葉、日本語には存分にご注意くださいませ。

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