おはようございます。百井桃太です。
僕はブログを書き始めて何度か「美容室」についての出来事を書いてきました。


そしてこの記事で僕の担当美容師さんがいなくなる話をあげました。

僕といえば、「冒険王ビイト」の対義語と言っても過言ではないくらいの保守派です。ゴリゴリの保守派です。そんな保守的な考えは言うまでもなく美容室にも適用され、僕は毎回同じ美容師さんに「いつもの感じでお願いします」というのに喜びを感じていました。それがまさかまさかその美容師さんがお店を変わることになってしまったのです。
うーむ、お店から僕専属の美容師さんがいなくなってしまう。この場合、通い続けたお店をとるか、切ってもらい続けた美容師をとるかという話になりますが、これはもちろんいつも僕の髪型を作ってくれる美容師さんの方を取ろうとなりました。そして美容師さんの新しいお店を調べてみたのですが……
完全個室!
フルフラットシャンプーベッド!
ヘッドスパ!
高濃度炭酸泉!
オーガニック!
異世界か
異世界なんですよ。QBHOUSE(1000円カット)経験者の僕からいうと本当の異世界なんですよ。もうね、店内の画像とか見てたら別物なんですよ。これ風俗店?というイメージを抱くくらいに僕の知ってる美容室とかけ離れてるんです。
そしてサイトに出てくるのは髪を綺麗にカットしてもらった女、女、女たちの写真。男の写真は一切ございません。「こういうご時世ですから敢えてそういうのは書いてないけど、察しろよ。お前みたいなムサイ男のくる場所じゃねーんだぞ。わかるだろ?」というオーナーの意図がひしひしと感じられるのです(自意識の獣)
そんなこんなで専属美容師さんを追いかけることはできなくなった僕。どうせ専属美容師さんがいなくなるのなら、この際新しい美容室を探してみるのもいいかもしれないと思いました。
そしてたまたま見つけた家の近くの美容室に行ってみることにしたのです。
それがとんでもない事件を引き起こすとも知らずに……。
予約をしましてカット当日、時間通りに美容室を訪れました。
余談ですがその美容室はサイトで「男性専用」と謳っており、それを聞くと嫁は「問答無用で角刈りされるんちゃう?」ととんでもなく恐ろしいことを言ってました。21世紀にそんな頑固すぎる美容室あるわけないだろ訴えるぞと思っていましたが、僅かな不安を抱えていた僕。
……でしたが、入ってみると雰囲気は悪くなさそうだ。店内入ってまず目につくところにVシネマのポスターとか男はつらいよのDVDとかミナミの帝王の漫画全巻とかあったら少しやばいかなと思っていましたが、そういったものは一切なく、おしゃれなエスプレッソマシンとか本棚がいっぱいあるように見えるハリーポッター風(?)の壁紙が貼ってありました。おお、オシャレっぽい。これは角刈りの心配はないだろうととりあえず一安心。店員はカットする人とアシスタントみたいな人、どちらも男性で二人だけでした。
まずは着席。カットの人はおそらく30代も後半に差し掛かったような顔でしたが、金髪ピアスでホストみたいな風貌をしていました。
ホスト風の人「今日はどんな感じにされるかイメージあります?」
上述の通り、僕はゴリゴリの保守派です。店を変えるチャレンジだけで僕は一ヶ月分の「挑戦エネルギー」を使い果たしていました。もう新しい髪型にチャレンジする気力もない僕はいつもの髪型を再現してもらうために説明をはじめました。
僕「あ、横はツーブロックみたいな感じで刈ってもらって、ちょっとその上からかぶせてもらう感じでいいですか?前もそうしてもらってたんですけど」
ホスト風の人「んー……。トップはどんな感じにします?」
僕「あ、トップは……立つくらいでいいですか」
ホスト風「んー……。立つって言っても長さは色々あるんですけどねぇ……。何センチくらいですか?」
ここら辺で僕はちょっとイラつき始めました。「センチ」とか知らねえよ……。
余談で、僕がゴリゴリの保守派になった一つの理由として「初めて行った美容室でどう髪型を注文すればいいのかわからない」というのがありました。「トップはどうします?」「襟足はどうします?」「もみあげはどんな感じですか?」「前髪の長さはどんな感じですか?」こういった質問がくるのですが、内心わかんねえんだこっちはよ!!!と毒づいていました。
いや、もうねこっちはおしゃれのドシロウトなんですよ。いまの自分の髪が大体何センチとか知らないし、いつも切るときにどのくらいの長さにしてるかとか知らないんですよ。襟足のバリエーションとかヤンキーの子供がよくやってる手づかみできるロング襟足くらいしか知らないんですよ。だいたいで似合うようにやってくれよそっちはプロだろと言いたくなるんですよ。
話を戻しましょう。
僕「すみません、センチ……はちょっとわかんないんですけど、切ってもらったのが2ヶ月前なんで、そこから大体切った時の長さがどれくらいだったのかとかってわかりますかね」
ホスト風「んー……」
その「んー……」ってのやめねえ?
「こいつ、何言ってんの」感が漏れまくってんのよ。いや的外れなこと言ってるかもしれんけどさ。せめてさ、もうちょっとそのあとに「んー……てことは2ヶ月分伸びてるってことですよねー。だったらどのくらいかな」とかない?
ホスト風「んー、てかこれ横のところ刈ってなかったですよね?」
刈ってたって言ってんだろうが
当の本人がしっかり「刈ってた」って言ってるのを一体どういう自信を持って否定しとんやお前は。本人が刈られてないのに刈られてるなんて五感が狂いまくった誤認してるわけがないだろ。バリカンでがっつり刈ってツーブロックにしとった言うてんねん。しかし内心思いつつもそんな言い方はできない僕なので
僕「はは、刈ってたつもりだったんですけどね……。じゃあこの髪型のバランスのまま2ヶ月伸びた分切るって感じで長さいけますか?」
ホストもどき「んー、じゃあまぁ、伸びた分だけ切る感じで行ってみますか」
ちょいちょい言葉選びとかニュアンスがイラッとさせてくれ、この時点でまぁまぁアタマにきてたんですがやっとカット開始。これでとりあえずあとは漫画を読んでれば完成や。
そして数十分後
何も言わずに白い布を外し始めるホストもどき。「あれっ、終わったんか?」と思い鏡に目を向けるとそこにはこの店に入店してきたときとほとんど変わらない僕が写っていました。
ホストもどき「こんな感じですね」ドヤァ
いや、お前明らかに2ヶ月分の髪切ってないだろ
もうほんとパッと見何も変わってないんですよ。よく見たら「あ、少しスッキリしたかな?」くらい。多分会社の人は明日誰一人僕が髪を切ったことに気付かないだろうなってレベル。今日切ったこの僅かな髪の毛が2ヶ月で伸びる分だとしたら、丸坊主にした時、髪の毛が耳にかかるまで何十年かかるんだよ。それもう人間じゃなくてコケだろ。
僕はもう完全にイライラしながら、「もうちょっとここら辺切ってもらっていいですか」と言いました。
クソホスト「ああ……」
サササッ
クソホスト「こんな感じですかね」
お前、今日この後彼女とデートの予定でもあるんか?
完全にもう終わるつもりのとこから「追加で切って」と言われたのが癪だったのか本当にサササッくらいで終わらせやがりました。なんだこいつは。そもそも先に「とりあえずこのくらいまで切りましたけど」みたいに聞けばいいじゃねえか。なんで「これでOKだろ」って自己判断して勝手に片付けしてから聞くんだよ。自己評価が高すぎるんだよ。
とりあえずもう僕は一刻も早く家に帰りたいと思いOKを出しました。そして最後のシャンプー。最初は見習いみたいな人が洗ってくれましたが、最後のシャンプーはクソホストがやってくれる模様。
クソホス「じゃあ行きますねー」
ジャバジャバと洗い流し、タオルドライ。
ガシャガシャガシャガシャ、ガツッ、
ガシャガシャガツッ、ガツッ、
ガシャガシャガシャガシャガツッ、
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
ガツッ、ガシャガシャガツッガツッ、ガッ、ガツッ!
犬の体を拭く時の勢いで客の頭を拭くな
まずそもそもの拭きの勢いが強すぎるのよ。僕の頭がタオルにぐわんぐわん揺れてんのよ。絶対このあと彼女とデートで早く終わらせようとしてんだろ。あと、ちょいちょいタオルからずれた生の親指とかがガツガツ単体で頭皮にぶつかってんのよ。あと、側頭部拭くときに伸びた爪が耳の裏のニキビを攻撃してきて悲鳴をあげそうになりました。爪はマジで切れ。
そしてドライヤー後、セットする段階になりました
クソ「なんか付けた方がいいですか?」
「セットはいかがなさいますか」だろうが!!!!!
なんだその「付けた方がいいですか?」って言い方はよ。付けないなら付けない方が時間的にも資源的にもこちらとしては助かります的なニュアンスを存分に含みすぎてんだよ。20代前半ならまだ言い方に慣れてないのかなくらいで見逃すけどお前アラフォーだろ、なあ、おい!!
普段であればこんなことは気にならなかったのかもしれませんが、ここまでのイライラの積み重ねにトドメを刺された形でした。あまりに腹がたったので、こいつのこの後のデートの予定に少しでも支障出ろという想いを込めて「セットお願いします!!!」と元気よく言ってやりました。
ちょっとここで個人的な意見を言っておきますと、店側と客側の関係性について、僕はお客様が神様だなんて微塵も思ってません。互いに契約の内容に了承している以上、対等だと思っています。でもあくまで対等です。客である自分が偉いなんて思っていませんが、お金を払っている以上お店側にも額面に見合うサービスはしていただきたいなと思います。これが1000円カットなら文句は言いませんが、結局いつも行ってる美容室と同じくらい払ったので、余計に苛立ちを感じてしまいました。
でもまぁ、今回のお店に僕が今後二度と行くことがないように、本当にサービスが悪いと思われる店だったら自然と客足が離れて淘汰されて行くでしょうしとやかく言っても仕方ないのかもしれませんね。嫌なら自分が利用しなければいいだけですし。そう思い今は溜飲を下げていますが、とりあえず今回の一件はマジで腹たったので書きました。
そして家に帰ると嫁からも「え?本当に髪切ってきた?」と言われる始末。
散髪代をもらって実際髪を切りに行かずに散髪代をちょろまかす小学生の気分にさせるなよ。まあ確かに僕も「えっ、これ切る前と何にも変わってなくない?切る前の時間に戻したの?時空超えたの?こいつキラー・クイーン・ヴァイツァ・ダスト使ってんの?」と思いましたけど。
では今回のまとめです。
美容師よ、爪だけは今この瞬間に切れ
素晴らしい美容室と巡り会えることを流れ星にお願いして寝ます。
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